赤ちゃんの肌の保湿
赤ちゃんの肌はとても柔らかくて繊細。だからこそ、少しのことで肌荒れやかぶれを起こすことがあります。
肌の水分量が多い分、乾燥もしやすいため、保湿ケアが必要な時も多いですね。そんな時、「ベビー用なら大丈夫」と全成分表を確認せずに選んだ保湿剤を使っていませんか?
「ベビー用」「キッズ用」「大人用」に明確な基準はない
ベビー用スキンケア製品にも「新生児から使えます」というものや「ベビー&キッズ用」と書かれたもの、「赤ちゃんとママのための」商品など、さまざまなうたい文句の商品があります。
でも実は、ベビー用やキッズ用、新生児用や大人用の化粧品に、明確な基準は設けられていません。
使ってはいけない成分が決まっているわけでもなく、特定成分の配合量が指定されているわけでもないのです。
つまりすべてはメーカーの判断に委ねられているということ。
極端な例だと、大人用とまったく同じ処方の化粧品の容器を変えて、「ベビー用」として販売しても構わないのです(実際にはより刺激が少ない成分を使用するケースがほとんどですが)。
赤ちゃん用を選ぶ時に気をつけたいこと
● 赤ちゃん用・ベビー用だから安心とは限らない
上述のとおり、「赤ちゃん用」「ベビー用」「キッズ用」の基準はありません。「ベビー用スキンケアに入っているフェノキシエタノールの怖さ」の回で書いたように、赤ちゃんが誤って口に入れると危険な成分が配合されているベビー用スキンケア製品がたくさんあります。
しっかりと全成分表を確認し、フェノキシエタノール、クロルフェネシン、パラベンが入った製品は避けるようにしましょう。
● オーガニックや天然由来が安心とは限らない
オーガニックや天然由来だからといって肌に優しいわけではありません。むしろ、合成成分よりも肌刺激が強い天然成分はたくさんあります。
特に香り付けの目的で配合される精油には肌刺激やアレルギー性が強いものがたくさんあります。赤ちゃんには香りは不要。精油も合成香料も使用していない無香料のものを選びましょう。
● 「無添加」は何が入っていないのかをチェックする
ベビー用品を含む化粧品は、使用制限がある成分を何か一つ入れないだけでも「無添加」とアピールすることができます。
例えば、「パラベン無添加」と書いているベビークリームの多くが、フェノキシエタノールを配合しています。パラベンはホルモンバランスへの影響が懸念されている成分なので入っていないのが望ましいですが、フェノキシエタノールも乳幼児が誤って口へ入れると、嘔吐や下痢、神経系異常の可能性がある危険な防腐剤。
香料、着色料、防腐剤。赤ちゃんの肌にとって刺激が強い成分はたくさんあります。どの成分が入っていないから「無添加」なのかを、しっかりと確認しましょう。
● マイクロプラスチックが入っていないかをチェックする
特に、生まれたばかりの赤ちゃんは合成物質や添加物への耐性が弱く、影響を受けやすいとされています。化粧品に含まれているマイクロプラスチック(合成ポリマー)とそれを製造する際に使われた添加物に対しても弱い存在です。
しかし残念ながら、マイクロプラスチックが配合されたベビー用の保湿剤はたくさんあります。「〜〜ポリマー」や「ポリ〜〜」「ジメチコン」「カルボマー」という名前の成分があれば、別の商品を選ぶようにしましょう。
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