DPGとは?
DPGの正式名称はジプロピレングリコール。多くのメイクアップ製品やスキンケア製品に配合されています。主な配合目的は、テクスチャや安定性の向上。溶剤、粘度低下剤、マスキング剤の役割を担っています。
同じくベース剤として使われることが多いPGという成分があります。しかし、PGは肌への浸透性が高すぎるため肌刺激が強め。そのPGに代わる成分としてDPGは開発されました。
溶剤としての役割
溶剤とは、他の成分を溶かす物質のこと。DPGは他の成分を変質させずに溶かせる優れた溶剤。全成分が均一に溶けて混ざった状態で安定させることができます。また、皮膚への浸透を高めることにより、有効成分の効果を高める役割も。
DPGによるテクスチャの向上
DPGのような溶剤は成分の濃度を薄め、粘り気(粘度)を下げるためにも使われます。化粧品の粘度を下げると、肌や髪に塗ったときに広がりやすくなり、使いやすくなるのです。
成分特有のニオイをマスキング
化粧品原料には、それぞれ特有のニオイがあります。油が含まれるものが多いことから、油臭かったり、粘土のようなニオイがしたり。そんなニオイをカバーするのがマスキング剤。DPGはを配合することで不快な成分独特のニオイを隠すことができます。
DPGは安全?
化粧品成分の安全性評価をするCosmetic Ingredient Review(CIR)の専門家評価では、DPGは基本的に肌への使用は安全だとされました。
しかし、この評価が行われたのは1985年。米国内でDPGが配合された化粧品は、1981年に50製品だったのが、2002年には304製品に急増。
その後も増え続けており、DPGによる肌トラブルの臨床報告も見られ始めています。
日本でもDPG配合製品は増加中。どんなリスクがあるのかを、次の事例を参考に知っておきましょう。
66歳女性に生じたDPGによる肌トラブル
脇の下、腕、胸、お腹、ふとももに皮膚炎が生じて病院を訪れた66歳の女性。市販の軟膏や薬を塗っても改善せず、5ヶ月間症状に悩んでいました。
パッチテストをしたところ、DPGに陽性反応が。そして、彼女が使っていた化粧品を調べると、マスカラやフェイスクリーム、美容液など5つの製品にDPGが配合されていました。そこで、それらの化粧品の使用を中止。すると、2ヶ月で症状が消失しました。
他にも、ハンドクリームに配合されたDPGで手指皮膚炎を起こした患者がいたことも報告されています。
しかし一方で、DPGに陽性反応を示したのは、503人のうち1人というデンマークの研究もあります。
DPGに注意したい人
DPGで肌トラブルを発症することはありますが、頻度は少なそうです。
ただ、多くの人にとっては安全な成分でも、敏感肌や肌が弱い人にとっては注意が必要。特に肌への浸透度が高いPGとDPGは、アトピーや極度の乾燥で悩む人の肌には刺激が強すぎる可能性も。
気をつけたい人は、より安全性が高いと報告されているBGが配合されたものを選ぶのがいいかもしれません。
肌刺激に配慮したスキンケア「CONCIO」
国内外のエビデンスを徹底的に調査するCONCIO Academy。活動をとおして、こうだったらいいのになと感じてきたことをCONCIOというブランドで実現しました。
- 1200種類以上のマイクロプラスチック成分を使わない
- アレルゲンや肌刺激になる懸念がある成分を使わない
- ホルモンかく乱や発がん性の懸念がある成分を使わない
など、合計2500種類以上の成分を使わないオールインワンスキンケアです。もちろんDPGやPGも配合していません。
また、使わない成分と同じぐらい厳しい基準で選んだ9つの保湿成分を配合。肌にしっかりとうるおいを与え、肌バリアをサポートします。
地球にも肌にもやさしいスキンケアを、ぜひ実感してみてください。