合成ポリマー製造時に毒性成分が混入する可能性
10製品のうち9製品には入っているという調査があるほど、ほとんどの化粧品には当たり前のようにマイクロプラスチック、つまり合成ポリマーが配合されています。
「合成ポリマーは肌への刺激がなく安全」として各メーカーは配合しています。しかし、合成ポリマー自体に毒性がなかったとしても、その製造時に使われる添加物が残っているなどして、毒性成分が混入している場合があります。
化粧品で使用されているマイクロプラスチックの中で、最も使用率が高いと思われるカルボマーを例に挙げてみます。
カルボマー(カルボキシビニルポリマー)とは?
カルボマーはアクリル酸から作られる化学物質で、化粧品の粘度を調整したり、伸びを良くするために配合されます。材料が混ざった状態を維持するために使われることもあります。
化粧水、乳液、クリーム、日焼け止め、シャンプー、コスメ製品、洗顔料など、とても多くの化粧品に配合されています(お持ちの化粧品の成分をチェックしてみてください)。
TEA(トリエタノールアミン)がカルボマーに混入する可能性
一般的に、カルボマーは肌への刺激や負担がほとんどないとされています。一方で、その製造過程において TEA(トリエタノールアミン)という中和剤が混入する可能性があります。
TEAは欧州委員会のCosIngや米国のCIRにおいて安全な使用量が制限されている成分で、皮膚アレルギーと内臓器官への毒性があるとされています。
カルボマーのように、合成ポリマー自体は肌や健康に安全と言われていても、製造工程で毒性成分が混入してしまった場合、成分表を見ても見分けることができません。
私たちにできること
合成ポリマーは非常に複雑で、名前だけではその安全性(毒性)がすぐにわかるわけではありません。すべての合成ポリマーの懸念点や注意点を挙げるとキリがないほど、種類も多く存在しています。
化粧品は一つだけを使う人は少ないと思います。しかし、複数のポリマーが入った化粧品を2種類以上使用した場合の安全性や、それらを長期間使った場合の健康や肌への影響については、まだまだ不明瞭な点が多いのです。
健康や肌へのリスクを避けるためには、なるべく合成ポリマー(マイクロプラスチック)が配合されていない化粧品を使うことが、賢明な選択だと私たちは考えます。
*カルボマーは、一般的な定義ではマイクロプラスチックとされないことが多い水溶性ポリマー(水の中で溶解する)です。生分解性はなく、自然に還ることがないため、欧米の第三者機関ではマイクロプラスチックとして扱われるケースが多くあるため、今回の例に挙げました。
CONCIO Academyについて
悲しいことに、合成ポリマーはほとんどの化粧品にも配合されています。
目に見えないほど微細なマイクロプラスチックは、洗い流された後、回収もリサイクルもすることはできません。
化粧品は合成ポリマーを配合しなくても作ることは可能です。
私たちにできることは、マイクロプラスチックが入っていない化粧品を使うこと。そして、その正しい選択ができる知識をつけることです。
CONCIO Academyでは、化粧品に入っているマイクロプラスチックや毒性が強い成分に関する情報を発信しています。
毎週日曜日には、人気コスメの要注意成分の解説をLINEで配信しています。
一人でも多くの人が、人と地球にとって安全で安心な選択ができるように、あなたもぜひ仲間になってください。
➡︎ LINEの登録はこちらから
「化粧品のマイクロプラスチックに毒性成分混入の可能性」への2件のフィードバック
コメントは受け付けていません。