マイクロプラスチックの発見
2004年、イギリスの砂浜。
そこに、米粒サイズのプラスチックが山のように蓄積されていることを、プリマス大学の海洋科学者であるRichard Thompson教授が発見しました。彼は5mm以下のプラスチック片を「マイクロプラスチック」と名付けて、問題を提起。それをきっかけにプラスチックによる影響が研究され始めました。
現在までに、エベレストの頂上からマリアナ海溝の海底など、地球上のあらゆる場所でマイクロプラスチックが見つかっています。
食べ物や飲み物にもマイクロプラスチック
塩、ビール、野菜、果物、飲料水からも検出されているマイクロプラスチック。
空気中にも漂う微細な粒子は、数日間で地球中をめぐり、雨のように降り注ぎます。
人間の体内からも検出されていることからも、私たちは凄まじい量のマイクロプラスチックに日常的にさらされていることは明らかです。
500mlボトルで300億本分
海中のマイクロプラスチック量は、年々倍増しています。プラスチックゴミが海に流出され続け、自然分解せずにそのまま蓄積していくのですから、当然です。
2021年の九州大学の調査では、24.4兆個のマイクロプラスチックが地球上の海に存在していると発表されました。500mlのボトルに換算すると約300億本分。
その数は今も増え続けているのです。
2014年ごろは、マイクロプラスチックがどこに存在するかという調査が主流でした。しかし、現在はその必要はありません。理由は「どこにでも存在していて探す必要がないから」。
私たちにできること
プラスチックには有害な化学物質が添加されています。柔軟性や強度を加えるため、製造時に添加されるのです。そして、プラスチックそのものも添加物も、どちらも人間や環境に有害な可能性があります。
便利な一方で、さまざまな懸念があるプラスチック。今すぐ完全に排除することは難しいかもしれません。でも、他の選択肢がある場合にはそちらを選ぶなど、できることから取り組みたいですね。
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