「香料」は1種類じゃない
化粧品の成分に「香料」と書かれていますか?それはどんな香料ですか?何種類入っていますか?
実は、合成・天然を問わず、どんな香料を何種類使っても、化粧品の成分には「香料」とだけ書いておけばいいため、どんな成分が何種類使われているのかは消費者にはわかりません。
「香料」とだけ書かれているから1種類ではないのです。
香料の芳香物質にはアレルゲンが多い
化粧品にアレルギー反応を起こすときの3大原因は、防腐剤と界面活性剤、そして香料です。
合成香料には約3,000種類あると言われています。その全てに対してアレルギー反応を起こすかどうかを試すのは現実的ではないため、合成香料はできるだけ避けるのが望ましいと思います。
合成香料は、全成分表に「香料」と書かれていないものか、「合成香料不使用」と書かれた商品を選ぶと避けることができます。
合成香料を避ければOKではない
では、合成香料だけを避ければ大丈夫でしょうか?
答えは「No」。天然香料の精油にも、アレルギーの原因となる種類がたくさんあります。
EUの消費者安全科学委員会は、皮膚接触によるアレルギーの可能性があるとて、175種類の香料および精油を指定しています。そのうち、26種類はラベルへのアレルゲン表記が必要になっています。
この175種類には、日本でも人気の下記のような精油も含まれています。
人におけるアレルゲンが確定している精油
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ビターオレンジ花/果皮油
- ベルガモット果実油
- ベルガモット果皮油
- スイートオレンジ油
- レモングラス油
- ジャスミン油
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ハマナス花油
- イランイラン油
- ニオイテンジクアオイ油
- カシア葉油
- ユーカリ葉油
- ゲッケイジュ葉油
- ムーゴマツ葉油
- パチョリ葉油
- ロサアルバ花油
- カニナバラ花油
- ラベンダー油
- チョウジ花/葉/茎油
- エンピツビャクシン木油
- セイヨウハッカ花/葉/茎油
- ペルーバルサム油
- ビャクダン油
人におけるアレルゲンの可能性がある精油
- ビターオレンジ果皮油
- ビターオレンジ葉油
- オオベニミカン果皮油
- コウスイガヤ油
- ヒマラヤスギ木油
- ヒロハラベンダー花油
- オニサルビア花/葉/茎油
- セージ油
- タチジャコウソウ(タイム)花/葉油
オーガニックスキンケア製品では特に注意
最近はオーガニックスキンケアが人気ですが、全成分表を見ると何種類もの精油が配合されていて驚くことがあります。
多くの人が好きな香りを作るために数多くの精油がブレンドされているのですが、肌への負担を考えると、とても「肌にやさしい化粧品」とは言えません。
これは精油がオーガニックのものであっても同じ。
例えばオレンジアレルギーの人は、国産・外国産・オーガニック・非オーガニックを問わず、あらゆるオレンジにアレルギー反応が出ます。
特定の精油に肌が反応してしまう場合、その精油がオーガニックであっても肌への負担は変わらないのです。
「私は大丈夫」と思わないで
今までアレルギーは出たことがないし、化粧品で肌も荒れたことがないから大丈夫。そう思っている人でも、ある日突然、肌に赤みやかゆみ、発疹が出るなどのアレルギー反応を発症することがあります。
特に、花粉症や食物アレルギーがある人は、化粧品による皮膚接触アレルギーが出やすい傾向にあります。
スキンケア製品やシャンプー、ボディソープ、ボディオイルなどはほぼ毎日使うもの。知らないうちに、それらに含まれるアレルゲンに経皮感作が起こる可能性があるのです。
香り付きがいいときには
香りによるリラックス効果や気分が上がる効果を諦めたくない場合は、精油が1種類のみ配合されているものを選ぶようにするのがおすすめです。
最後に、香りがなくてもいい人にも注意点。
香りを感じられない商品でも、化粧品の原料には独特の匂いを消すために、ごく微量に香料が配合されていることがあります。アレルゲンを避けたい場合には「香料不使用」や「無香料」と書いているものを選び、さらに全成分表でも精油が配合されていないかを確認するようにしましょう。
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「化粧品の「香料」に隠されているもの」への1件のフィードバック
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