化粧品に入っている乳酸:役割と注意点

乳酸で角質除去

乳酸は多くの化粧品でPH調整剤として配合されています。
角質除去効果があり、古くなった角質を取り除いたり、ごわついた肌をなめらかにしてくれます。

この記事では、乳酸が配合された化粧品を使った時の効果と、注意すべきポイントを紹介します。

乳酸ってなに?高濃度の乳酸にはピーリング効果があります。

まずは簡単に乳酸の説明から。
乳酸はα-ヒドロキシ酸で、AHAとも呼ばれます。

ほとんどの乳酸は、コーンスターチやテンサイ糖を発酵する過程で作られます。そのため、乳酸という名前であってもヴィーガン成分であることが多いです。

乳酸以外のAHAにはこんな成分があります。

・グリコール酸(サトウキビ由来)
・クエン酸(柑橘類の果物由来)
・リンゴ酸(りんご由来)
・酒石酸(しゅせきさん:ぶどう由来)

乳酸は配合濃度によって様々な役割を担ってくれます。使いやすい成分のため、下記のような様々な製品に入っています。

  • ボディスクラブ
  • クレンジング
  • 角質ケア系の製品
  • 化粧水や乳液などの基礎化粧品

乳酸が配合された化粧品を使う時の注意点

特に配合濃度が高い場合、乳酸を塗られた肌は紫外線の影響を受け、肌が傷みやすくなることがわかっています。これは、先述した他のAHAも同じ。
そのため、乳酸が配合された製品を日常的に使用する場合(特に朝の使用)は、必ず日焼け止めを塗るようにしましょう。

濃度が高いとピーリング効果が高まります。でもが同時に、肌へのリスクも高くなります。
アメリカのFDAでは10%以下の濃度では安全とされていて、カナダでは使用規制が設けられています。

しかし、日本には配合規制がありません。

乳酸の濃度が高い製品を長時間肌につけていた場合、腫れやかゆみ、軽度のヤケドのような肌反応が出ることも。肌が弱っているなと感じる時や敏感肌の人は注意が必要です。

レチノールとの併用はNG!

また、同じくピーリング効果があると人気のレチノールとの併用はNG。
肌への負担が大きすぎます。同じ日に乳酸配合の化粧品とレチノール配合の化粧品を使うことは避けましょう。

化粧品の安全性は、その化粧品単体で評価されたもの。
同じような作用がある成分が複数入った化粧品を組み合わせ使うことが、想定されているわけではありません。

健やかな肌を保つためのヒントや注意点は全成分表が教えてくれます。
難しいからと思わず、使っている化粧品の全成分を見て、安全かどうかを判断するようにしたいですね。

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ナノ化されている化粧品成分

化粧品には、水に溶けないナノ成分が配合されていることがあります。30年以上前から使用され始め、今では紫外線防止剤や着色剤として欠かせない成分となっています。

ナノ化すれば、肌に浸透しやすく、なじみやすく、白浮きしにくい。そのため、使うユーザーにとってはメリットが大きいように思います。

しかし近年、ナノ成分の安全性については各国で疑念が生じてきています。

ナノ成分とは?

ナノ成分の定義は、実は明確ではありません。一般的には、直径が1nm(ナノメーター)から100nmで人工的に開発された成分とされています。

1nm〜100nmは、なんと人間の髪の毛の8000分の1のサイズ。もはや目で見ることはできず、顕微鏡でも見えません。

これほどまでに小さいサイズに加工されると、その成分が持つ特性が変化します。そして、その変化は成分ごとに異なります。予想不能な変化に、不安を感じる声が高まっています。

顕微鏡でも見えないほど小さいナノ成分

ナノ成分の怖さ

ある調査では、水に溶けにくいナノ成分は、同じ成分の大きな粒子よりも毒性が強くなる傾向が示されています。しかし、ナノ成分がどの程度人間の健康や自然環境に影響を与えるかは、実はほとんどわかっていません。

ナノ成分は鼻や口からの吸入されます。あるいは、皮膚から吸収されることでも体内に取り込まれます。鼻から吸い込まれたナノ成分は、脳に到達する可能性も報告されています。

ミネラル成分の中には、目で見えないサイズまでナノ化されてもなお、紫外線を吸収するものもあります。安全性が不確かにも関わらず、こういった成分は紫外線防止剤として、多くの日焼け止め製品に配合されています。

世界中で心配されている

WHO
ナノ化成分を配合した化粧品は、世界中で20億人の手に渡っているといいます。安全性が不明瞭なことから、WHOは化粧品での使用に対して警鐘を鳴らしています。

ヨーロッパ
2020年、EUではナノ成分に関するガイダンスが発表されました。
消費者に成分の安全性について適切な情報が提供するためです。
ナノ成分を製造、使用、輸入するすべての企業は事前に申請が必要になり、ナノ成分が配合された化粧品は成分表にナノと記載することなど、法規制が進んでいます。

アメリカ
アメリカ食品医薬品局は、化粧品でのナノ成分使用を監視下においています。現時点では厳しい規制はありませんが、化粧品における安全性の分析やガイダンスを公表するなどしています。

日本
特に規制はなく、配合や安全性の管理は各メーカーに全て委ねられています。ナノ成分を配合しても、ラベルや商品情報への記載は不要。そのため、商品にナノ成分が入っているかを消費者が見分けることはできません。

全成分表ではナノ成分を見分けられない

ナノ化されている可能性がある成分

  • 酸化チタン(日焼け止め、ファンデーション、シートマスクなど)

  • 酸化亜鉛(日焼け止め、ファンデーション、ボディパウダーなど)

  • シリカ(ファンデーション、アイシャドウ、口紅、ルースパウダーなど)

  • カーボンブラック(アイライナー、マスカラなど)

  • トリスビネニルトリアジン(日焼け止め)

  • ヒドロキシアパタイト(アイシャドウ、ファンデーション、歯磨き粉など)

  • 金(アイシャドウ、チーク、口紅、日焼け止め、シートマスクなど)

  • 銀(アイシャドウ、チーク、口紅、日焼け止め、シートマスクなど)

  • アルミナ(ファンデーション、コンシーラ、リップ製品、アイシャドウなど)

  • メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(日焼け止め)

  • フラーレン(シートマスク、化粧水、乳液、フェイスクリームなど)

  • コロイド性白金(ファンデーション、ネイル製品、シャンプーなど)

これらの成分は、ナノ化されたものが配合されている可能性があります。
成分表を見ても明記されていませんので、心配な場合はメーカーに問い合わせるようにしましょう。

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